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院長のブログです。

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漢方薬治療

日本ではほとんどの病気は化学合成された薬剤(西洋薬)で治療を行います。

西洋薬のほとんどは純粋な単一の化学物質であり、体のどこに作用して、どのような効果を発揮するかが科学的に証明されているものです。

一方、漢方薬は東洋薬または生薬(しょうやく)と言われ、自然界に存在する植物や鉱物を調合したものでできています。

漢方薬は多くの物質の組み合わせで出来ており、科学的には体のどこに作用するかがわかっていないものも多いのですが、先人の経験からどのような病気や症状に効くのかがわかっている薬です。

現在はほとんどの病気はその原因や機序がわかっており、ピンポイントで作用する西洋薬の方が効果的な治療を行うことが出来ます。

その一方で、原因が良くわかっていない病気や症状に対しては漢方薬がとても有効な場合があります。

一例をあげると、こむら返りと言われる筋肉の痙攣です。医学的には「有痛性筋痙攣」といいますが、これには漢方薬の「芍薬甘草湯」が劇的に効きます。
また更年期障害の様々な症状には「加味逍遥散」や「当帰芍薬散」などが良く効きます。
「葛根湯」や「麻黄湯」はウイルス感染によって増加するサイトカインを抑える作用もあり、西洋薬よりも有効なことがあります。

内科医にとって漢方薬を上手に使うことは、様々な症状のある患者さんを治療する上でとても重要です。

2020年04月28日

むくみが起こったら

病気の症状のひとつに「むくみ」があります。

むくみとは体に水分が過剰にたまった状態をいい、医学的には「浮腫(ふしゅ)」と呼びます。

浮腫は血管から水分が染み出ることが原因で起こり、多くは足に出ますが、眼瞼(まぶた)や顔に出ることもあり、ひどくなると全身に起こります(全身浮腫)。

浮腫の原因は様々ですが、心臓の病気(心不全)、腎臓の病気(腎不全、ネフローゼ症候群)、肝臓の病気(肝硬変)などがあります。

一方、特に病気がなくても浮腫が起こることがあり、これを「特発性浮腫」と呼びますが、その原因の多くは下肢の静脈にある静脈弁の機能不全です。

特発性浮腫の多くは夕方になると足がむくむことであり、女性に多く、水分摂取が多い人、長時間の立ち仕事する人などに多く見られます。また、汗をかかない冬場に多いことも特徴です。

特発性浮腫を含めて、浮腫の治療の第一は水分を控えることですが、それでも浮腫が改善しない場合は利尿剤、漢方薬、弾性ストッキングなどの治療も有効ですので、むくみのある患者さんはお気軽にご相談ください。

2020年04月20日

ヘモグロビンA1cって何?

糖尿病患者さんは、毎回採血を行って、自分のヘモグロビンA1c(エイワンシー)値について、主治医の先生から詳しい説明を受けていることと思います。

糖尿病は血液中の糖(血糖)が高くなる病気であり、血糖を適切な値に保つことが治療の目標となります。

ただ、血糖値は直前の食事の影響を強く受けるため、1回の血糖値だけでは糖尿病の状態を把握することはできません。

一方、ヘモグロビンA1cは過去1ヶ月の平均血糖値と相関するため、採血の際に食事の影響は全く受けず、正確に糖尿病のコントロール状態を見ることが出来、ヘモグロビンA1cの値が低ければ糖尿病のコントロールが良好といえます。

患者さんによっては、主治医に叱られたくないため、受診前の数日間だけ甘いものを控えたりして受診する人がいますが、ヘモグロビンA1cは過去1ヶ月間の平均的な血糖の状態を示しているため、残念ながら受診の直前だけ食事に気をつけても数値は良くなりません。

なお、ヘモグロビンA1cの値が大切なもう一つの理由は、将来糖尿病の合併症が起こる危険を予測できるからです。

ヘモグロビンA1cの値が7%を超えると糖尿病の合併症(神経症、網膜症、腎症)が起こる可能性があります。さらに、ヘモグロビンA1cの値が高ければ高いほど合併症の起こる危険が高くなります。

当院では、ヘモグロビンA1cを院内の器械で測定しますので、採血後すぐに結果がわかります。糖尿病のコントロール状態を迅速に把握することで、すみやかな生活指導や薬剤の調節などを行うことが出来、糖尿病の適切な治療に役立てています。

2020年04月20日
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