むくみが起こったら

病気の症状のひとつに「むくみ」があります。

むくみとは体に水分が過剰にたまった状態をいい、医学的には「浮腫(ふしゅ)」と呼びます。

浮腫は血管から水分が染み出ることが原因で起こり、多くは足に出ますが、眼瞼(まぶた)や顔に出ることもあり、ひどくなると全身に起こります(全身浮腫)。

浮腫の原因は様々ですが、心臓の病気(心不全)、腎臓の病気(腎不全、ネフローゼ症候群)、肝臓の病気(肝硬変)などがあります。

一方、特に病気がなくても浮腫が起こることがあり、これを「特発性浮腫」と呼びますが、その原因の多くは下肢の静脈にある静脈弁の機能不全です。

特発性浮腫の多くは夕方になると足がむくむことであり、女性に多く、水分摂取が多い人、長時間の立ち仕事する人などに多く見られます。また、汗をかかない冬場に多いことも特徴です。

特発性浮腫を含めて、浮腫の治療の第一は水分を控えることですが、それでも浮腫が改善しない場合は利尿剤、漢方薬、弾性ストッキングなどの治療も有効ですので、むくみのある患者さんはお気軽にご相談ください。

2020年04月20日