心房細動といわれたら

心臓は規則正しく動いていますが、もし脈の乱れがあれば、それは不整脈の可能性があります。

不整脈の一つに「心房細動(しんぼうさいどう)」があります。
実は、心房細動はそれほど珍しい病気ではなく、75歳以上の高齢者では100人に1人位に見られるありふれた不整脈です。
さらに、心房細動は自覚症状のないことも多く、定期的に病院にかかっている患者さんであっても気づかれないこともあります。

しかしながら、心房細動は放置すると心臓の中に血の塊(血栓)が出来て、それが脳の血管を閉塞して起こる「心原性脳梗塞」を引き起こし、重度の麻痺で寝たっきりになったり、命を落としたりするため治療が必要です。

過去にも多くの著名人(プロ野球の監督、サッカー全日本の監督、現役の総理大臣など)が、心房細動が原因の心源性脳梗塞を起こしたことが知られていいます。

心房細動の治療には、心原性脳梗塞を予防するための「抗血栓療法」、心房細動が起こらなくするための「抗不整脈薬治療」、さらにはカテーテルによる手術「カテーテルアブレーション治療」があります。

脈の不整がある人や、心房細動と診断された患者さんはお気軽にご相談下さい。

2020年03月10日