Q 太っている(肥満がある)と糖尿病になりやすいのはどうしてですか?

食事(特に炭水化物や脂質)の過剰摂取や運動不足があると、エネルギーとして使われなかったカロリーは主に脂肪として蓄積されます。

炭水化物はグルコースに、脂質は脂肪酸に分解され、インスリンの働きで一旦肝臓に取り込まれますが、肝臓の中で中性脂肪に変換されて再び血液に出てきます。この血液中の中性脂肪は毛細血管の内皮細胞にあるリポ蛋白リパーゼと呼ばれる酵素で分解され皮下脂肪に変換されます。リポ蛋白リパーゼの活性化にもインスリンが作用しています。

さらに、脂肪の摂取が多い人や飲酒の多い人は、脂肪酸が門脈の中でリポ蛋白リパーゼの作用で分解されるため、門脈周囲に脂肪がたまりやすく、内臓脂肪の蓄積を引き起こします。

内臓脂肪が蓄積するとインスリン作用が減弱する(インスリン抵抗性と呼ばれています)こともわかっており、さらに多くのインスリンが必要となります。

肥満があるということは大量のインスリンが必要な状況が続いていたことを意味しており、やがては膵臓が疲弊してインスリンの分泌が低下し、糖尿病が発病することになります。

なお、糖尿病になると血糖だけではなく中性脂肪も上昇しますが、この理由はリポ蛋白リパーゼの作用が低下して中性脂肪の分解が低下するからです。