高血圧の治療薬(降圧薬)について

血圧が高いと色々な困ったことが起こります。一番の問題は出血です。脳出血や眼底出血などはひとたび起こると大きな後遺症を残しますので、自覚症状がなくてもある程度以上の血圧が高い場合は高血圧の治療が必要です。実際、降圧薬の普及で昔は日本人の死因の第一位だった脳出血が激減しました。それ以外にも高血圧は心筋梗塞や脳梗塞の大きな原因となります。

血圧の治療といえば降圧薬の内服ですが、実は降圧薬には多くの種類があります。

日本高血圧学会のガイドラインには患者さんに応じた降圧薬の選択の仕方が明記されていますが、実際、患者さんによって合う薬と合わない薬があります。自分に合った薬だとごく少量でも血圧が安定しますが、合ってない薬だとなかなか血圧が下がらずに、場合によってはどんどん薬の数が増え、不要な薬を飲むことによる副作用の心配も出てきます。

患者さんにあった薬を選択することで不必要な薬を減らすことができます。
ここはまさに循環器専門医の腕の見せ所です。

 

2017年08月21日